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立花隆+東大立花ゼミ シンポジウム事前取材

9月3日 東京大学 吉田直紀先生

 吉田先生の事前取材は、本郷、駒場に続く東大の新しい拠点である柏キャンパスで行われた。理系の一年生はその日の午前までハードな期末試験があったが、私はその余韻に浸る暇もなく駅へと走った。柏は駒場の学生には無縁の地なので、「どのような場所なのだろうか?」と期待しながら向かった。
 キャンパスは噂どおり周囲との壁がなく、駒場にもある喫煙禁止の看板を見てキャンパスに入ったことに気づいた。建物もすごく新しい。
 取材は先生の部屋でさせて頂くことに。1週間前に柏キャンパスに移られたとのことで、とてもきれいな部屋だった。

 準備が整い、取材開始。まずは、立花先生がシンポジウム当日の吉田先生までの流れを説明。その後、吉田先生がリハーサルをされた。
 先生はファーストスター(宇宙で最初の天体)が生まれる様子を、現在判明している最新の物理法則を用いてシミュレーションした研究者である。今回の講演でもその研究について話して頂く予定だ。光が無い暗黒時代に起こったことは、現代の観測では見えないからシミュレーションという手法を使う。これはヴァーチャルリアリティーを研究されている先生から聞いたお話と通じる所があり、私にはとても印象に残った。

 吉田先生は講演慣れされているようで、分かりやすく説明して下さった。今回の取材が初参加だった私はついていけるか不安だったが、リハーサルを聞いてほっとした。

 リハーサルの後、改善点を話し合い、吉田先生の研究に関する質問へ移った。
 暗黒時代の話から、現在のシミュレーション、その方法に関する話まで、幅広い話題があり、立花先生を中心に質問がたくさん出た。数多くの質問に吉田先生はゼミ生にもわかるように時折ホワイトボードなどを使いながら説明して下さった。質問から更に質問が出たこともあり、取材は4時間近くかかった。

 宇宙を生で語っている場を私は初めて見たので、様々な話題を聞いて、未知の事が多い宇宙の面白さを感じた。

 30分の講演に、シミュレーションの動画や、興味深い話がたくさん詰め込まれる。当日どうなるか楽しみだ。宇宙の奥深さと期待を感じながら駒場に帰った。


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